ここ1週間感じたこと

 

※この記事は安倍元首相銃撃事件や統一教会について言及しています。精神的な負担を感じる方は読むことをおすすめしません。ご自身の心の健康を守ってください。

 

 

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参院選期間中に起きた衝撃的な事件からもうすぐ1週間が経とうとしている。

亡くなった安倍元首相は生前から政治家として評価が分かれる人物であったため、ネット上では彼に関する様々な話題が連日飛び交っている。

 

自分も彼について色々思うところはあるが、まずはこのような事件が起こってしまったことを非常に残念に思う。

例えどのような理由があれ、人が無暗に命を奪われてはならない。またその行為によって、今回の参院選で候補者の街頭演説等に大きな影響が出たように、民主主義的な政治活動が害されてはならないと感じる。

 

それと同時に、このような取り返しのつかない事態が起こらなければ、統一教会のようなカルト教団と政治の関わりが取りざたされるようにならなかったことも残念に思っている。

 

事件後、全国霊感商法対策弁護士連絡会が会見を行った通り、安倍元首相を含む一部議員と統一教会には関係性があったことが公になった。

会見中、山口広弁護士は「政治家として配慮いただきたい、ということを繰り返しお願いしてきた」「今回の選挙でも、あるいはその前の選挙でも特定の自民党の候補者を組織推薦候補として応援をし、信者組織の動員をかけてやってきたことを私どもは事実として認識している」※と述べており、統一教会との関係は最近始まったことではない。

※引用:

https://news.yahoo.co.jp/articles/5e568fc42691f63d0c56bbc4850bbd5413486986

 

統一教会と政治家に関係性があるという認識は弁護士のみならず、ネットユーザーの一部にもあった。

古くは2ch、そして最近はTwitterユーザーの一部は既に一部議員が統一教会と何らか関係を持って活動しているということを知っていた。

一時的にそれが話題になったのは、表現の自由を守るというスローガンで活動している山田太郎議員他数名の議員が、統一教会系の団体が主催するイベントに登壇していたことが発覚した際のことだ。

https://togetter.com/li/1775007

 

山田議員は後に、今後一切統一教会とは関わらないと弁護士を通じて宣言しているが、関係者の中にはこの件を黙殺している者もいる。

 

一連の流れの中で、安倍元首相が統一教会のイベントにビデオメッセージを送っていた事実も話題に上がり、自分はこの状況に対して危機感を覚えていた。

しかしながら、こうした話題は一部のネットユーザーにしか共有されず、また広まったとしても擁護派から「言いがかりだ」と一蹴され、カルト教団と政治家の関係性が危惧される機会はとても少ないものだった。

 

そのような状況で起きてしまったのが銃撃事件だ。

このように書くと私が「撃たれた人間に責任がある」と言いたげに思われてしまうかもしれないが、銃で撃たれたこと自体に関しては何ら責任はないと思う。犯罪というものは結局それをしでかした者が悪いのだから。

だがこの事件以降、統一教会と政治家の関係が話題になってなお「そんなの大きな問題ではない」「関係ない」という態度を取る人が多すぎて、それもおかしいと自分は感じている。

 

事件は許されたものではない。

同時に、政治家が票田としてカルト教団に近づき、かつカルト教団が政治家を広告塔として利用することもまた許されざるものだ。

 

日本には信仰の自由がある。カルト教団とはその信仰の自由と、人々の信心や不安感につけこんでビジネスを行う極めて悪質な集団だ。

各報道の通り、統一教会系の団体は過去数千万~数億円の被害を出している。そのような団体が政治の中枢に入り込んでいる状況は非常に危ないのではないだろうか。

 

カルト教団の問題は人権問題だ。信者は先にも述べた通り自分の財産を搾取されており、洗脳の被害者という側面を持つ。また信者を親に持ったいわゆる二世は生まれた時から教団に自由をはく奪されている。銃撃事件以降、SNSを中心に二世の方々が声を上げ始めた。その多さには驚くばかりだ。

こうした現状に対して、第三者である私が例えばこの問題を「大きな問題ではない」と断じるのは、教団による人権問題を容認しているのと同じなのではないかと感じている。

 

私はこの件を矮小化しないし、矮小化する声を批判するだろう。

 

 

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銃撃事件以降、私はこの件を積極的に追っていたが、精神的な摩耗が激しく、常に気持ちに靄がかかっている状況が続いていた。二世の方々など、カルト教団と深く関わりのある人々の比ではないが。

ただこうして文章にまとめることで、自分の考えが整理され、少しだけ落ち着くことができた。これからもこの件には批判を続けていくが、一度ここで自分の心の健康のためにセーブしようとは思う。しかしこの件が世間に飽きられ風化していくことは避けたいと感じる。

またこの期間中、Twitter等で沢山の情報をシェアしたため、友人各位の中には嫌な気持ちにさせてしまった人もいるかもしれない。そこは申し訳ない。わかってほしいと言うのはおこがましいが、少しだけでもこの件を心に留めてくれたら嬉しい。